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第32回はり師きゅう師国家試験
解剖学 解答&解説

問題15 脊髄の背側面に最も近いのはどれか。
  1. 黄色靱帯
  2. 棘間靱帯
  3. 棘上靭帯
  4. 後縦靱帯

 

 

 

脊柱を支える靭帯の図

解答:1

問題16 骨盤の分界線の構成に関与するのはどれか。
  1.  岬 角
  2. 坐骨棘
  3. 坐骨結節
  4. 上前腸骨棘

 

 

分界線とは、骨盤を上部の大骨盤と下部の小骨盤にわけるラインのこと。

①恥骨結合上縁 ②(腸骨内面の)弓状線 ③仙骨の岬角を通る

解答:1

問題17 前腕の屈筋群について正しいのはどれか。
  1. 円回内筋を橈骨神経が貫く。
  2. 橈側手根屈筋は上腕骨内側上顆から起こる。
  3. 長掌筋は手根管を通る。
  4. 尺側手根屈筋は正中神経支配である。

解答:2

問題18 心臓について正しいのはどれか。
  1. 右冠状動脈は心臓の前面に分布する。
  2. 心尖は第4助間の高さに位置する。
  3. 動脈弁は腱索で乳頭筋とつながる。
  4. 冠状静脈洞は右心房に注ぐ。
心臓前面 冠状動脈

 

心基部から、左右に冠状動脈が出ます。

左冠状動脈は、心臓前面を下行する前室間枝と、回旋枝に枝分かれします。

心臓後面 冠状動脈

 

右冠状動脈は、心臓の後ろに回り込むと後室間枝となって心臓後面を下行します。

心臓の位置

心臓の上部(心底部/心基部)は第2肋間に、心臓の下部(心尖部)は第5肋間に位置します。

弁と腱索

心房と心室の間を隔てる弁を房室弁、心室と動脈を隔てる弁を動脈弁と呼びます。

房室弁の先端は、腱索というものに移行し、心室内にある乳頭筋に固定されます。

静脈開口部

右心房には、3つの静脈開口部があります。

 

解答:4

問題19 口腔内の構造について正しいのはどれか。
  1. 軟口蓋は平滑筋からなる。
  2. 内舌筋は舌咽神経に支配される。
  3. 舌扁桃は口蓋垂の両側に位置する。
  4. 耳下腺管は口腔前庭の頬粘膜に開口する。
筋の種類と特徴

軟口蓋の内部に存在する筋は、ものを飲み込む嚥下運動の時に収縮します。これは、意識的に行う随意運動なであることから、軟口蓋は横紋筋からなることが推測できます。

舌の神経支配

舌筋は、舌下神経に支配されています。舌咽神経は舌、後ろ1/3の触覚や痛覚などの体性感覚、味覚を伝えます。

扁桃

図の通り、口蓋垂の両側にあるのは口蓋扁桃です。

舌扁桃は、舌の後方1/3の舌根と呼ばれる部分の表面に存在します。

解答:4

問題20 上行結腸にあるのはどれか。
  1. 腸間膜
  2. 腸絨毛
  3. 腹膜垂
  4. バイエル板

上行結腸とは、大腸のうち、「結腸」と言われる部分の一部です。

結腸には、結腸膨起と結腸ヒモがあり、結腸ヒモには腹膜垂がぶら下がっています。

結腸のうち、腸間膜を持つのは横行結腸とS状結腸だけです。上行結腸と下行結腸は腸間膜を持たず、後腹壁付着しています。

腸絨毛が存在する部位は小腸で、パイエル板は、小腸の中でも回腸下部にあります。

解答:3

問題21 膜について正しいのはどれか。
  1. 硬膜静脈洞は外頚静脈に注ぐ。
  2. 小脳テントは大脳と小脳の境に位置する。
  3. 脳実質に最も近い髄膜はクモ膜である。
  4. 中脳水道は直接クモ膜下腔へ通じる。

解答:2

問題22 腕神経神叢の後神経束から分枝するのはどれか。
  1. 肩甲上神経
  2. 肩甲背神経
  3. 胸背神経
  4. 長胸神経
 

腕神経叢の図(簡易版)

解答:1,3

問題23 味覚について正しいのはどれか。
  1. 糸状乳頭には味蕾がある。
  2. 舌の後1/3の味覚は舌下神経が伝える
  3. 舌の前2/3の味覚は舌咽神経が伝える
  4. 狐束核で中継される。
 

味蕾があるのは、有郭乳頭、葉状乳頭です。

味覚は、味蕾にある味細胞が感受し、延髄にある孤束核に達したのち、大脳皮質の味覚野に至ります。

解答:4

【監修者】 鍼灸学博士 納部瑠夏

鍼灸系の大学院を修了し、鍼灸治療の専門家の証である「鍼灸学博士」を保持。

reCare道玄坂鍼灸院の院長として臨床を行う傍ら、福岡リゾート&スポーツ専門学校で非常勤講師として教鞭を行っている。

一般社団法人日本体力医学会公益財団法人全日本鍼灸学会所属

保有資格

鍼灸学博士、はり師・きゅう師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、健康運動実践指導者

主な研究業績

【共同執筆者】

今西 好海

  保有資格 鍼灸学修士、はり師・きゅう師、健康運動実践指導者

奈須 守洋

  保有資格 鍼灸学修士、はり師・きゅう師