第32回はり師きゅう師国家試験
臨床医学総論 解答&解説

胸骨圧迫のポイントは、「強く(55~6cm)、早く(100~120回/分)、絶え間なく(中断しないように)」です。

大動脈弁は第2肋間胸骨右縁、肺動脈弁は第2肋間胸骨左縁、三尖弁は第4肋間胸骨左縁、僧帽弁は第5肋間左鎖骨中線(心尖部)で聴取することができます。

呼吸音とは、気道を流れる空気の乱流により生じます。空気の通り道が狭いと増強、広いと減弱します。

1. 無気肺とは、肺の含気量が低下し、容積が低下した状態を言います。聴診では呼吸音の減弱、打診では濁音を呈します。
2. 気管支に炎症が生じている状態です。呼吸音は断続性ラ音です。
3. 肺の線維芽増殖とびまん性の線維化をきたしている状態を指す用語です。間質性肺炎とほぼ同じ意味で用いられます。呼吸音は、断続性ラ音のひとつである捻髪音です。
4. 細気管支を中心とした小葉に炎症が限局した肺炎のことです。

MRIは、強い電波と磁波により、身体の内部を画像化する検査のことです。

縦隔とは、左右の肺に囲まれた中央部のことを指します。ここにできる腫瘍のことを縦隔腫瘍と言います。交感神経幹の一つである星状神経節は、首の付け根にあるため、縦隔腫瘍により浸潤されやすいことが考えられるため、交感神経が障害されることにより生じるホルネル症候群がみられます。

せん妄とは、軽度の意識障害であり、睡眠障害や興奮、幻覚などが加わった状態です。

無欲状態とは、意識障害ではなく感情障害のひとつです。