reCare道玄坂鍼灸院:〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-14-9 ソシアル道玄坂501
渋谷マークシティから徒歩30秒 駐車場:無
解説
1.誤り。
脾や腎の影響が考えられる場合もあるが、恐怖とは直接関連しにくい
2. 誤り。
腎の機能異常で起こることはあるが、五官ではない
3. 正解。
恐怖が腎を損する → 腎の症状 → 耳に現れる
4. 誤り。
口の異常は脾の損傷
恐怖とは直接関連しない
ポイント(鍼灸国家試験向け)
五臓と五官の対応を覚えることが必須
恐怖・驚き → 腎 → 耳
怒り → 肝 → 目
喜び → 心 → 舌
思いすぎ → 脾 → 口
悲しみ → 肺 → 鼻
解答:3
解説
1.誤り。
血は気と精の協力で生成される
2. 正解。
血は 心を養い、精神・意識の安定に関与
3. 誤り。
血は 脈中を循行
4. 誤り。
精が精微物質、血は栄養物質・循行物質
生成
血は 飲食物から作られる精(津液)と宗気によって生成される
したがって「宗気により構成される」は 誤り(血は気と精の協力で生成されるが、宗気単独で構成されるわけではない)
機能
血の主要な役割は 栄養作用と精神活動の維持
「精神活動を正常に維持する」は 正しい
3.循行経路
血は 脈中(経絡内)をめぐる
「脈外をめぐる」は誤り
4.性質
血は生命活動を維持する 精微物質 ではなく、精(Jing)が精微物質にあたる
ポイント(鍼灸国家試験向け)
血の主な機能
栄養作用(五臓・筋・皮膚を養う)
精神活動の維持(心神安定)
血の循行経路:脈中
生成源:気と精の協力で作られる
解答:2
解説
1.誤り。
脾が主、腎精は元気・先天之精として関与
2. 正解。
津液は三焦の働きで全身に分布
3. 誤り。
生成は脾、輸布は三焦
4. 誤り。
浮腫・痰湿・湿熱などが起こる
生成
津液は 脾の運化作用によって飲食物から生成される
腎精は津液の源ではあるが、直接生成するのは脾
循行
津液は 三焦を通じて全身に輸布される
津液は温煦・潤滑・栄養作用を持ち、三焦の働きで全身へ分布
脾の作用
脾は津液を生成・運化する役割はあるが、輸布の直接作用は三焦
停滞した場合
津液の停滞は浮腫や痰湿、湿熱症状の原因になる
「脹痛が起こりやすい」は主に 気の停滞や瘀血 に関連し、津液停滞の直接的特徴ではない
ポイント(鍼灸国家試験向け)
津液の生成:脾の運化作用
津液の循行:三焦
津液の作用:潤燥、栄養、体液調整
異常時の症状:浮腫・痰湿・乾燥
解答:2
解説
設問の要点
「水穀を水穀の精微と糟粕に変化させる作用」を問う
これは 脾の運化作用(中医学・鍼灸理論) に関する問題
和降(Hejiang)
気や水の下降作用
主に胃の降濁や気逆を調整する作用
→ 水穀を精微と糟粕に変える作用ではない
化物(Huawu)
脾胃の運化作用の中心概念
食物(五穀)を 精微(血・津液・精)と糟粕(不要物)に変化させる
→ 正解
伝化(Chuanhua)
液体や気を全身に運ぶ作用
精微の輸布や津液の循行に関与
→ 水穀の消化・変化ではない
流通(Liutong)
血・気・津液・精の流れを良くする作用
運化とは直接関係しない
ポイント(鍼灸国家試験向け)
化物作用=脾の基本作用
精微 → 血・津液・精
糟粕 → 大便などの排泄物
伝化・流通・和降との違いを押さえることが重要
解答:2
解説
しばしば「諸気を運行させる臓腑」として教科書に出る
実際には、三焦が全身に気を運ぶ通路であり、諸気を主宰する臓腑として正解とされる場合が多い
正解:4
理由:三焦は 全身の気の運行を司る臓腑 とされ、諸気を主宰する役割がある
肺は宗気の生成には関与するが、全身の諸気の運行を統括するのは 三焦
ポイント
三焦 = 気・津液・精微の運行路
肺 = 気の生成
肝 = 気の疏泄
胆 = 決断を主る
解答:4
解説
経脈:正経 → 臓腑に直通
経別:正経から分かれ → 臓腑・深部に連絡
経筋:筋肉・骨格に循行 → 臓腑には直接連絡せず
絡脈:正経・臓腑の補助ルート
解答:3
解説
1.誤り。
風邪・暑邪の一部特徴だが、夏に最も特徴的とは言いにくい
2. 誤り。
秋の燥邪の特徴
3. 誤り。
火邪(熱邪):陽性の邪気で炎上性があり、気・津液を損傷する。また、生風、動血という特徴も持つ。
4. 正解。
暑邪(熱邪):陽性の邪気で夏季のみに出現し、炎熱性、昇散性がある。気・津液を損傷しやすく、湿邪を伴う。
解答:4
解説
2.誤り。
喜 → 気を消耗
代表症状の一つ
ただし、設問が「気を消耗する感情全般 → 気虚による症状」を意図している場合、中心は肺気消耗による咳嗽とも考えられる
3. 咳嗽
憂・悲 → 肺気消耗 → 咳嗽
気消耗による症状の代表
➡ 正解として扱われることが多い
4. 軟便
思 → 脾気消耗 → 軟便
気消耗の一例だが、咳嗽ほど中心的ではない
補足
「動悸」は喜の過度による心気消耗の症状
「咳嗽」は気消耗による症状の代表例として国家試験で出題されやすい
したがって、この問題の正答は 3. 咳嗽 が妥当
解答:3
解説
1. 誤り。
肝火上炎 → 上実熱、肺に影響
実熱中心で陰虚の熱は伴わない
➡ 不適
2. 誤り。
心肝の火旺 → 実熱中心
裏虚熱は伴わない
➡ 不適
3. 正解。
心の陽(実)と腎の陰(虚)が不調和
心火旺 → 実熱、腎陰虚 → 虚熱
よって 裏実熱+裏虚熱の同時症状が見られる
➡ 正解
4. 誤り。
湿熱 → 実熱中心
虚熱は伴わない
➡ 不適
ポイント(鍼灸国家試験向け)
裏実熱:実邪による熱症、脈実、便秘、口渇
裏虚熱:陰液不足による熱、潮熱、盗汗、舌紅脈細
心腎不交:両方が同時に見られる典型例
解答:3
「75歳の男性。夜間の頻尿と咳で不眠が続いている。口が乾き、から咳がみられ、腰膝酸軟と盗汗を伴う。舌質は痩、脈は細を認める。」
解説
誤り。
心火旺(実熱)+腎陰虚(虚熱)
主症状:不眠、心悸、盗汗、潮熱、手足心熱
夜間頻尿は腎虚、咳は肺の症状ではなく、今回の症例では咳が中心
→ 心腎不交に近いが、咳の要素があるため完全一致ではない
誤り。
症状:動悸、不眠、めまい、顔色蒼白、舌淡、脈細
咳や夜間頻尿は典型症状に含まれない
誤り。
症状:倦怠、息切れ、食欲不振、咳嗽、下痢
夜間頻尿や腰膝酸軟、盗汗は典型症状ではない
正しい。
肺陰不足 → 乾咳、から咳、口渇
腎陰不足 → 夜間頻尿、腰膝酸軟、盗汗
舌質痩・脈細 → 陰虚の所見に一致
→ 最も症状と一致
症例の要点
75歳男性
夜間頻尿・咳・不眠
口渇・から咳・腰膝酸軟・盗汗
舌質:痩、脈:細
→ 高齢者で陰液不足を示す症状が多く、虚証が中心
ポイント(鍼灸国家試験向け)
肺腎陰虚の典型症状
乾咳・口渇・咽乾
腰膝酸軟、夜間頻尿
盗汗・不眠
舌質痩、脈細
高齢者の虚証では肺腎陰虚が最も多い
解答:4
「胸苦しさ、胸の熱感、手掌のほてり、息切れがみられる。」
解説
症例の要点
胸苦しさ、胸の熱感
手掌のほてり
息切れ
→ 胸部の症状+手掌の熱感 → 心経・心包経系の症状
1. 誤り。
咳嗽、息切れはあるが、手掌のほてりや胸熱は少ない
2. 誤り。
偏頭痛や胸脇苦満が中心
3. 正しい。
胸苦しさ、胸熱、手掌のほてり、息切れ
胸部症状+手掌のほてり+息切れは 心経(手の少陰経)の病証
4. 誤り。
頭部・肩背の症状が中心
解答:3
1.正解
舌質の色には「淡紅・淡白・紅・絳・紫・青紫」などがあります。
紫舌は 瘀血(血行不良)や寒凝血瘀 などでみられます。
2.誤り
黒は 舌苔の色 です。
黒苔は「極度の熱邪」または「寒湿の極まり」を示します。
舌質の色ではないので誤り。
3.誤り
黄も 舌苔の色 です。
黄苔は「裏熱」「湿熱」などを反映します。
舌質ではなく舌苔。
4.誤り
白も 舌苔の色 です。
白苔は「表証」「寒証」に多く見られます。
舌質ではない。
解答:1
4.正解
弁証の進め方は 「表裏 → 虚実 → 寒熱」 の順に判断します。
したがって、最初に判断すべきは「表か裏か」です。
1.表 or 裏
2.虚 or 実
3.寒 or 熱
の順番で診ていく
解答:2
「悪寒と発熱を交互に繰り返し、目眩がある。脈は弦を認める。」
解説
解答:1
解説
寸口(手関節近く)=上焦 → 肺・心
関上(手関節中央)=中焦 → 脾・胃
尺中(手関節から肘にかけて)=下焦 → 腎・肝
さらに左右で臓腑が分かれます
右寸:肺
右関:脾
右尺:腎陽
左寸:心
左関:肝
左尺:腎陰
設問の読み取り
「右関上の沈の部」=右関脈の沈 → 脾経(右関脈の浮であれば胃経)
これが虚しているので、補うべきは「脾経の兪土穴、肺経の経金穴」。
1.誤り
陽白は胆経の経穴(足少陽胆経)。脾経とは関係なし。
2.誤り
労宮は心包経の栄火穴。脾経とは無関係。
3.誤り
少衝は心経の井木穴。これも脾経とは無関係。
4.正解
難経69難の「虚すればその母を補う」から、脾経だけでなく肺経も補うため。
また脾経は土、肺経は金なので脾経の兪土穴、肺経の経金穴を補う
ポイント
六部定位脈診は「脈の部位 → 臓腑 → 難経六十九難による補穴」という流れを暗記するのがカギ。
実際の試験では「表の暗記」問題になるので、要穴表を正確に覚える必要があります。
解答:4
解説
補法:ゆっくり刺入 → ゆっくり抜鍼、呼気で刺入 → 吸気で抜鍼、鍼孔を閉じる。
瀉法:速刺速抜、鍼を揺らす、呼気で刺入 → 吸気で抜鍼、鍼孔を開放。
解答:4
鍼灸系の大学院を修了し、鍼灸治療の専門家の証である「鍼灸学博士」を保持。
reCare道玄坂鍼灸院の院長として臨床を行う傍ら、福岡リゾート&スポーツ専門学校で非常勤講師として教鞭を行っている。
鍼灸学博士、はり師・きゅう師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、健康運動実践指導者
保有資格 鍼灸学修士、はり師・きゅう師、健康運動実践指導者
保有資格 鍼灸学修士、はり師・きゅう師