reCare道玄坂鍼灸院:〒150-0043 東京都 渋谷区 道玄坂1-14-9 ソシアル道玄坂501
渋谷マークシティから徒歩30秒 駐車場:無
皆さんも一度は聞いたことがある「五十肩」と呼ばれている肩の痛みは、医学的には「肩関節周囲炎」と命名されています。このいわゆる五十肩は、肩に痛みを引き起こすだけでなく、肩の動かしにくさ(動作制限)なども引き起こすため、患者さんの生活への影響は大きいです。そのため、痛み止めなどを飲むことで痛みを和らげるだけでなく、肩の動きにくさも改善することができる治療法を行う必要があります。その治療法の一つとして、鍼に治療用の電気を通電する治療法である鍼通電療法が良く行われています。そこで、今回は鍼通電療法の効果を調べた研究を紹介いたします。
Lo MY, Wu CH, Luh JJ, Wang TG, Fu LC, Lin JG, Lai JS.
J Formos Med Assoc. 2020 Jan;119(1 Pt 1):81-88. doi: 10.1016/j.jfma.2019.03.012. Epub 2019 May 13.
変形性膝関節症による慢性的な膝痛に対して、偽の鍼治療(Sham acupuncture)や保存療法と比較して本物の鍼治療が効果的で安全かどうかを検討すること。
3か月以上にわたって肩の動作の制限があり、肩に痛みのある人を対象としていました。
全員で21名の被験者が、肩の本物のツボの位置に鍼を刺し、その鍼に電気を流す群と、本物のツボから少し離れた偽物のツボの場所に鍼を刺して偽物の治療を行う群に分けられました。
本物のツボの位置に鍼を刺して電気を流す治療、もしくは、本物ツボから少しずれた場所に鍼を刺して偽物の鍼治療を行う治療を実施しました。また、それぞれの治療の終了後には肩の可動域を広げるためのエクササイズも併せて行いました。1回足りの治療は約80分で、そのうち20分は電気を流す治療を実施しました。
こうした治療を週に2~3回の頻度で合計18回行い、効果に差があるのかを比べました。
肩の痛みの程度はVisual analog scale:VASというスケールで評価を行いました。
また、肩関節がどのくらい動くのか(可動域)も測定を行い、可動性を評価しました。
18回の治療後には肩の痛みが両群ともに減少しました。さらに、治療が終了した1か月後、3か月後、6か月後のすべての時点でも治療前と比べて肩の痛みが減っていました。
肩の動きの制限に関しては、肩を前から上げる動作(屈曲)と外から上げる(外転)の二つの動きにおいて本物の治療群が偽物の治療群よりも有意に改善していました。
こうした結果から、本物の治療を行った群の方が肩の動きが良くなったということが示されました。
今回紹介したこの研究では、鍼治療を行うことで肩の痛みを和らげつつ、鍼治療後に可動域を広げるための運動を併せて行うことで、肩の動かしにくさを改善することができています。このように、肩の動かしにくさのある五十肩に対しては、鍼治療を行うことで痛みを和らげたり、血流をよくした状態で、動かしにくさを改善するための運動を一緒に行うことで、動かしにくさを改善することができます。つまり、五十肩のある患者さんに対して、鍼灸師が鍼治療と可動域を広げるための運動を行うことで、痛みと動かしにくさの両方をよくすることができる可能性があると考えらえられます。
今回の論文で紹介したような「五十肩」に対しての鍼治療は、当院の「伝統鍼灸治療」という治療コースがおすすめです。肩の痛みを鍼で抑え、その直後にリハビリを実施することで、肩や腕の動かしやすさの改善が期待できます。
鍼灸系の大学院を修了し、鍼灸治療の専門家の証である「鍼灸学博士」を保持。
reCare道玄坂鍼灸院の院長として臨床を行う傍ら、福岡リゾート&スポーツ専門学校で非常勤講師として教鞭を行っている。
鍼灸学博士、はり師・きゅう師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、健康運動実践指導者
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